ハンターシリーズ イラストギャラリー

その30



「すごーい。この子よく躾けてありますね!」
「可愛いわー。うちの犬(こ)達とこんなに早く仲良くなるなんて珍しいのよ」
「おねーちゃーん。この子触ってもいい?あ…こら、くすぐったいてっば〜」
苺はコンテスト会場の前でぐったりと座り込んでいた。
(なんなんだ一体…)
さすがにコンテストだけあって犬の数もそうだが犬好きな人間も相当な数が集まっている。ロッキーは道行く人に声をかけられては愛想を振りまき…そして褒められているのだ。先ほどの少女に至ってはこの不気味な大男に顔をなめられて喜んでいるのである。
もはや苺の理解を超越していた。昨日だってそうだ…

ハンターシリーズ96
助っ人作・ Bシュウ
イラスト:岩澄さん





「待ちなお嬢ちゃん」

ボスをぐいぐい締め上げる苺をロッキーが無駄に渋い声で制止する。彼は煙草を一本加え火をつけるとうまそうに煙をはいて言った。

「もう決まったことにガタガタいってんじゃねぇよ…男らしくねぇぜ」

苺は眩暈をおぼえた。

ハンターシリーズ96
助っ人
作・ Bシュウ

イラスト:岩澄さん




 その時タイミングよくドアがノックされ程なくドアが半分ほど開く、

「ふむ…ちょうどいいタイミングだ。紹介しよう彼が今回君のパートナーとなる…」

 そこには事務の水野さんがいた。左手には赤いリードを持っている。

(あれ?)

ハンターシリーズ96
助っ人
作・ Bシュウ


イラスト:岩澄さん



「………あなたも、過去を読み取る能力を、持っているんでしょ?」
「え……!?」
 すっ……っと朱実の右手が陽平の手を取る。
「私は、この右手で触った物の過去や強い思いをを読み取る事ができるの。いわゆる、サイコメトリーというやつよ」
「僕は、自分の能力のことをポストコグニションって呼んでるけど……」
「どちらでもいいわ。つまり、私の仲間、なんでしょ?」

「ハンターシリーズ36」 二人のウラド
 作・Zyukaさんより
イラスト:高野透(旧名:ムクゲ) さん




一枚の紙を彼女にさしだす。
「今回の任務はここに行ってもらいたい」
それを見たいちごは怪訝な顔で問い返してきた。
「全国ベストドッグフェスティバル?」
「最近は華代の出没件数が少なくてね。少々手詰まりな所がある。そこで集団性転換がおきそうな場所=(人の集まる場所)で待ち伏せしてみようというわけだ。ここ数日で大きなイベントはそれだけだ。華代が現れる可能性は高い」

ハンターシリーズ96
助っ人作・ Bシュウ

イラスト:岩澄さん




「ボス、お呼びですか?」

 半田苺はいつも通りのラフなTシャツにジーンズという格好で執務室に現れた。
 ハンターは基本的に黒スーツだが割りとその辺りは自由なのだ。特に彼女のような性転換被害者は自由な服装でいることが多い。別にスカートでなくともパンツスーツでもいいのだが、その辺も華代の影響があるのかも知れない。

「ボス?」
「あぁすまん。」

ハンターシリーズ96
助っ人作・ Bシュウ

イラスト:岩澄さん