こんにちは。初めまして。私は真城華代と申します。
最近は本当に心の寂しい人ばかり。そんな皆さんの為に私は活動しています。まだまだ未熟ですけれども、たまたま私が通りかかりましたとき、お悩みなどございましたら是非ともお申し付け下さい。私に出来る範囲で依頼人の方のお悩みを露散させてご覧に入れましょう。どうぞお気軽にお申し付け下さいませ。
さて、今回のお客様は…。
「はあ・・・なんてこった」
男は途方に暮れて座り込んでいた。
その衣類はボロボロになってあちこちが破れていた。もう何日も風呂に入っておらず、空腹も限界に達していた。
それもそのはずである。
彼は無謀な冒険旅行の果て、いかだで大洋に漕ぎ出し、無人島に流れ着いてしまったのだ。
もう何日こうして過ごしただろうか・・・一週間や10日は過ぎているはずだ。
彼は冒険野郎にしては計画性が無く、日付の記録もしていなかったのだ。
万策尽き果て、こうして空を眺めるしかなくなってしまった。
「おじさん」
ああ・・・もう幻聴まで聞こえてる・・・。
「おじさんったら!」
・・・?
何だろう。この女の子は。幻覚にしちゃハッキリしてるな。
「どうも。私はセールスレディの真城華代と申します。ハイこれ」
と言って名詞を差し出す。
「あ・・・君・・・」
どうやってここに・・・?という言葉がすぐには出てこなかった。余りの非現実的な光景に唖然としていたのだ。
「えーと、何か困った事があったら言ってください。“解決”します」
「た、助けてくれえ!」
堰を切った様に一気に喋り始める男。その話は取りとめが無い。誰もたどり着けそうにない絶海の孤島に小学校低学年程度の女の子がいる不思議など後回しである。
「と、とにかく!近くにやってきた船もこっちを見向きもしやがらねえんだ!どんなに叫んでも声なんか届かないんだよ!」
「ふむふむ・・・よーし分かった!何とかしましょう!」
「へ?・・・いやだからその・・・ん?・・・な、何だ?・・・何だ・・・これは?・・・・あ、あ・・・あああっ!」
その後、無人島に漂着していた女性が無事に救出されたらしいです。まあ、基本的に高い高い女性の声の方が遠くまで届きますからね。
しかし、船員さんに言葉の通じる人なんていたのかしら?まあ、色々あったかも知れませんけど多分助かったんだからいいですね。
いやー、いいことをした日は気分がいいわ!それじゃまた!
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